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The 10th KONAMI Arcade Championship 究極の1戦がここに!

新型コロナによる緊急事態宣言などによって度重なる延期に見舞われ、一部の機種は止む無く中止となってしまったのは残念ですが、開催者側も熟考に熟考を重ねて出した結論かと思いますので、ひとまずは開催に至れたことは良かったのかなと思います。

2020年12月より開始したThe 10th KACの予選から数えると約1年2か月…本当に開催まで長かったですね。。。

なお、今回のKACは感染対策を厳重に行って開催する都合上、The 9th KACの時のようなJAEPO(幕張メッセ)での実施ではなく、KONAMIのesports銀座studioで無観客開催(インターネットでの配信のみ)となりました。

一発勝負の緊張感や大会特有の熱気をより一層肌で感じるには現地での観戦がもちろん最高ですが、今回ばかりは流石に仕方の無いことですね。配信で見られるだけでも感謝です!


さて、私がメインでプレーしている機種としてはDDRなので、ここからはDDRの決勝大会に関して書いていきたいと思います。

ちなみにDDRは、2/11(金)の16時からの回を予定していましたが、途中で機械トラブルが発生して、2/11のトリを務める予定だったサンボルよりも後の回(19時過ぎ)になったりと、当日は当日でなかなか大変でしたね。。。

特にDDRは全身を使うゲームでもあるので、決勝進出者の身体が冷えたりしないかが懸念されましたが果たして…。

■The 10th KAC DDR:女性部門決勝大会

そんな中、まずは女性部門から開始。

女性部門は今回初めて設けられた部門で、どんな猛者が決勝に勝ち進んだのか、結構気になっていましたw

そして、画面に登場したのは「PO(ぽ)選手」と「MSKNP(ますけんぷ)選手」の2名…!

PO選手は、予選ラウンドで2位に200ポイントくらい離しており、かなりの強さを見せつけていましたが、その素性を知る人はあまりいないという謎のお上手DDRerさん。

予選ラウンドをここまで圧倒的な強さで突破しているくらいなので、どこかのDDR大会でお見掛けしてもおかしくないはずですが、少なくとも私の周囲のDDRerさんは存じ上げていない様子で、こんなに凄いDDRerがまだまだ潜んでいたとは!って感じでしたw

対するMSKNP選手は、以前からDDRの大会でもお見掛けしたりする有名なDDRerさんで、等速でのプレーが凄いという印象が強いお方ですね。

今は4歳のお子さんを持つお母さんでもあるとか…高難易度を踏む体力などを戻すのとかも大変だったんじゃないかと思いますが、予選を抜けて、選抜戦も勝ち進んでくるとはもう純粋に凄いの一言しか出ないなとw

そんな二人の対決となった女性部門の決勝ラウンドの詳細は、実際に配信(動画)を見て頂ければと思いますが、1曲目から接戦で最後までどちらが勝つか分からなく、とても熱い闘いでしたね!3曲目のENDYMION(ESP)の最後でPO選手は落ちてしまいましたが、ギリギリまで粘ったのが本当に凄くて、勝利への執念を感じました。

対戦結果としては、3曲のトータルEXスコアが高かったPO選手の勝利となり、DDR女性部門の初代チャンピオンに!!本当におめでとうございます(^o^)

優勝者インタビューでもPO選手がおっしゃっていましたが、このプレーを見た人(特に女性DDRerさん)が勇気づけられて、今後DDRをプレーする後押しになれば良いなと思いますね!

あと、今後も女性部門は是非続けていってもらいたいですね!

■The 10th KAC DDR:フリー部門決勝大会

女性部門に続いて、次はフリー部門。

こちらの予選ラウンド通過者は、日本国内では顔馴染みといったメンツだったかなと思いますが、その中で選抜戦を突破したのは「o4ma.(おおしま)選手」と「HIBIKI(ひびき)選手」の2名。The 9th KACでも決勝大会に進出していたお二人ですが、やはり今回も勝ち進んできたか!って感じですねw

この二人の実力は誰もがご存知かと思いますので、詳細は特に不要かと思いますが、前回のKAC以降、二人による難易度19での世界記録更新の勢いは本当に凄かったなと…!

そんな世界のDDRerに引けを取らない二人の直接対決ですが、実は今まで実現したことが無かったので、そういう意味では見るのがとても楽しみな対決でしたw


この対決についても実際の雰囲気は配信をご覧頂ければと思いますが、今回私の方でも二人の対決についてはちょっとしたデータをまとめてみましたw

詳しくは下図になりますが、曲毎に関して1ステップごとに判定(とFast/Slow)を抽出し、EXスコアの差がどのように推移したかを集計してみています。

ちなみにYouTubeの配信動画から自動で…ではなく、1フレームずつコマ送りしながらの手集計なのでめちゃくちゃ時間がかかってしまいました(^-^;

<上の図のグラフについて>
EXスコアの差がどのように推移したかを示しています。
左側(水色)が伸びているときは、HIBIKI選手がリード、右側(ピンク色)が伸びているときは、o4ma.選手がリードしていることを表わします。
また、グラフ下の表は、単体のステップ毎の判定や同時ステップ毎の判定がどうだったかをまとめています。

<下の表について>
1ステップ毎の判定を全て載せた表になります。
譜面については、実際の間隔で配置するのが難しいため、方向と色分け(NOTE)だけとしています。
EXスコア累計スコア差|1P-2P|の列について、青色だった場合はHIBIKI選手がその数字だけリード、赤色だった場合はo4ma.選手がその数字だけリードしていることを示しています。
他の各列についてですが、何となく分かるかと思いますので、割愛させて頂きますねw(←


ということで、まず1曲目は、HIBIKI選手がチョイスした「Over The “Period”(CSP:19)」から。

<EXスコア差分の推移とステップ単位の判定詳細>
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<1ステップ単位の詳細>
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オバピリ鬼はHIBIKI選手の強力な武器曲として有名かと思いますが、その通り、開始から終了までリードを許さずに着実にリードを重ねていったのが見てわかりますね。

最終的には72点差をつけていますが、同時譜面はお互いに差がほとんどないものの、単体のステップで拾えているマベの数で結構な差が生じていたのが、これだけの差が出た理由なのかなと。

決勝の1曲目にも関わらず、通常スコアでも962kをポンっと出せているあたり、さすが武器曲といったところでしょうかw


次、2曲目は、o4ma.選手がチョイスした「Lachryma《Re:Queen’M》(CSP:19)」になります。

<EXスコア差分の推移とステップ単位の判定詳細>
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<1ステップ単位の詳細>
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2曲目のラクリマ鬼は、o4ma.選手が世界で最初にAAAを達成した曲として有名かと思いますが、前回のKACには無かった曲を今回のKACで早速使ってきましたねー。

EXスコア差の推移を見てみると、最序盤はHIBIKI選手がマベ出まくりで数点差リードしていましたが、その後はo4ma.選手が巻き返して終始リードを保っており、自選をしっかり押さえることはできたのかなと思います。

ただ、終始リードできていても、o4ma.選手がロスしている箇所でHIBIKI選手がマベを出してスコア差を詰められたりしており、差を保ちながら、徐々に差をつけるような展開に持っていけなかったのが、少々厳しかったのかなと感じました。

とは言っても、最後の三連符地帯と同時地帯でHIBIKI選手のロスが多く、o4ma.選手が最大で64点差までつけられていたことを踏まえると、最後の最後の16分滝で27点差まで詰められたのが一番痛かったのかもしれませんね。。。
※これについては、デンジャー状態からマベ連発で追い上げたHIBIKI選手も凄いですが。。。


最後の3曲目は、KONAMI指定課題曲である「ENDYMION(CSP:19)」になります。

<EXスコア差分の推移とステップ単位の判定詳細>
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<1ステップ単位の詳細>
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3曲目は、前回のKACと同様に事前に課題曲として告知されていたENDYMION鬼になりますが、先ほどの2曲までで45点差をつけてHIBIKI選手がリードしていたものの、そのスコア差すら覆してしまう可能性が大いにある中で、イメージしたパフォーマンスを当日どれだけ発揮できるかが勝負になるかと思います。

で、実際にスコア差の推移を見ていくと、、、序盤のBPM440地帯ではo4ma.選手が20点近くリードしながら進む展開でしたが、中盤のBPM220地帯が始まりだしてからHIBIKI選手が徐々に巻き返しており、中盤~終盤手前で逆に20点差をつけてました。

ただ、そこでo4ma.選手も引き下がらず、最後のBPM440地帯で一瞬同点まで盛り返すところまで追い上げる形に…!しかし、抜き返すまでには至れずに、そのまま最後までほぼ拮抗した状態で進み、最終的にはHIBIKI選手が4点差リードした状態でフィニッシュとなりました。

両者ともマベの数は大体一緒ですが、HIBIKI選手に関してはミスの数は多いものの、Grの数を抑えてPf以上が多めだったのが強かったのかなと。

o4ma.選手はステップを拾うことに関してはHIBIKI選手よりもうわてでしたが、難易度19ともなるとなかなか精度まで押さえるのが厳しく、その分で点差を詰められたり、引き離せないことに繋がったのかもしれませんね。


ちなみに、両者のプレーを総じて見てみると、、、

HIBIKI選手
・左矢印と上矢印におけるミスが多め
・単体ステップはミスが出ていても他でPf以上で精度が高め
・同時譜面は二枚抜きが上手くハマらずにミス多め
・捻り譜面は捻って(交互踏み)対応が多め

o4ma.選手
・下矢印におけるミスが多め
・単体ステップはギリギリでも拾えていることが多いがGrやPfなどが多め
・同時譜面はHIBIKI選手よりも全体的に精度が高め
・捻る譜面はスライドを使った対応が多め

というのが何となく言えそうでした。もちろん、普段プレーする時の筐体とは異なり、デフォルトの筐体でのプレーということも理由としてあるとは思いますが、おそらく普段プレーする際の動きのクセが影響しているのかなとも思いました。

もはやこのレベルでの戦いになると精度を取るのは大変かと思いますが、この日に限ってはHIBIKI選手が強かったのかなと。HIBIKI選手、優勝おめでとうございました!!


といった感じで、フリー部門に関しては、今回上記のような感じでデータをまとめてみましたが、個人的にはこれまで以上に細かいことが見えてきて、集計していて面白かったですね(作業自体は大変でしたが…w

今後、BPL(BEMANI PRO LEAGUE)機種として参戦予定のDDRですが、対戦後のリザルトを踏まえて、こういうような情報がパッと出たりして解説が入ってくれたりしてくれると、観客側もどこが見所・ポイントだったかを理解しやすくなるかと思いますし、各選手の傾向も客観的に見えてきたりするかなと思いましたw

まぁBPL向けに限らず、自分でも自身のプレー分析などに活用したいなと思うので、スコア保存以外にステップ単位別のデータも保存・参照できる仕組みが備わると嬉しいですねw

これからはデータをいかに利活用するかかなと思うので、KONAMIさんには是非ご検討頂けたらなと…!w


ということで、The 10th KAC DDR部門はこれにて終了となりますが、毎度のことながらモチベを頂きましたので、引き続き自分のペースでDDRを頑張っていきたいと思います(^o^)

以上!